2009年09月08日

映画 『おくりびと』

おくりびと [DVD]
本木雅弘, 広末涼子, 余 貴美子, 吉行和子, 笹野高史
アミューズソフトエンタテインメント ( 2009-03-18 )
おすすめ度:アマゾンおすすめ度


言わずと知れた第81回アカデミー賞 外国語映画賞受賞作品。
いまさらながらにレンタルして見ましたが、泣いた・・・。
あまりに泣きすぎて、なんだか思惑にはめられたような気分になってしまいましたが、製作者側にはそんな思惑は別になかったでしょう。ただただ丁寧に作られたという印象がいちばん近い。
人の死というものを扱ううえで、避けては通れない見送る側の悔いや怒り、感謝や笑い、苦しみや哀しみ。その反面、厳然として存在する死に携わる人々への一般的な忌避感。そういったものをくどくどしくはなく、でも本当に丁寧にさらりとやわらかく描写しているのに好感が持てました。
そこに山形の四季の美しさや、何度も流れるあのチェロのメロディがオーバーラップして胸に響いてきます。

自分はこれまでに何度か人の死に立ち会ってきましたが、このような納棺師に納棺していただいたことはなかったと記憶しています。
葬儀屋さんから来た女性が少しお化粧とかしてくれた気がするけど、もしかしてあれがそうだったんでしょうか。この映画で描かれるほど何から何まで丁寧にではなかった。いや雑でもなかったですよ、もちろん。ただむしろ身内でやってしまう土地柄だったので。
死装束はいつ誰が着せたのか覚えていないくらい、いつの間にか着ていましたが、棺に入れるにあたって、足袋をはかせたり銭袋を持たせたりは親族で行いました。その時に色々「こうするんですよ」と説明してくれたのは葬儀屋の人だったか、お坊さんだったか・・・。
足袋を履かせた時の、決してもう交わることはないと実感させられる、あの冷たさは、今でも覚えています。
田舎なので、ああして親族で身支度を整えてあげられたこと、そこで実際になにかを感じることができたことはよかったと思いますが、それが出来ない、または一般的ではない土地柄なら、この映画のように丁寧にしっかりとしてもらえ、それをかたわらで見届けることができるというのも大切なことだろうなと思いました。
一番こわいのは、親族でも整えてあげられず、ささっと葬儀屋さんにされてしまうことでしょうか。かたちはどうあれ、ああして時間をかけて丁寧に支度を整えるということが、送る側の気持ちを整理することにもなるのだろうと思うんです。

そんなことをつらつらと思いめぐらせながら観た映画でしたが、これって実際に見た外国の人たちはどんな感想をもつのでしょう?
高い評価は得ているようですが、そもそも日本が火葬だということすら知らない外国人は大勢いるだろうし、どんなふうに受け取って理解するのかなあ。外国の方の感想も知りたいです。

ちなみに久石譲さん作曲のテーマ曲、作品中には一度も出てきませんが、AIが歌詞をつけて歌っています。こちらも名曲だと思うのでご紹介。
posted by 高 at 11:01| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こないだテレビでやってたのを録画して、やっとこさ今日観ました。
泣きましたね。えぇ、もう。やられた〜って感じで。

この映画がアカデミー賞(外国語映画賞)として
日本ではない国の方々に受け入れられたというのがとても嬉しいし、
人間の尊厳や人生の在り様に、根底から関わる部分は
どの国にも共通しているのかもしれないなぁ、と感じました。

音楽も良かったですね♪
Posted by aopu at 2009年09月25日 12:57
わーい、あおぷさんならきっと気に入るだろうなと思っていました。じーんと沁みてきますよね。
音楽もぴったりで、さすが久石さん!と思ったし、そのきれいなメロディーと、映し出される美しい風景描写が、とてもよく合っているなと思いました。

アカデミー賞受賞時の評価などはニュースで聞きましたが、欲を言えば、一般の外国の方たちの生の感想も聞いてみたいです。英語ができれば海外サイトで検索すればいいのですけれどね(^^;
アメリカなど土葬するお国柄からすると、火葬というのは相当恐ろしいものと思われていると聞いたこともあるので(特に火葬後に箸で骨を拾うというのは想像しただけで恐怖らしいです)。
Posted by 高 at 2009年09月25日 17:07
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