2009年03月20日

小川一水 『風の邦、星の渚 レーズスフェント興亡記』

「町はにぎやかで楽しい。そこには幸福と繁栄と悪徳と悲劇が満ちる。子が生まれ、若者が育ち、親が働き、年寄りが死ぬ。それが私の孤独を慰めてくれると思うの」


風の邦、星の渚―レーズスフェント興亡記
小川 一水
角川春樹事務所 ( 2008-10 )
ISBN: 9784758411165
おすすめ度:アマゾンおすすめ度


14世紀、父からうとまれて辺境に赴任してきた騎士ルドガーは、レーズと名乗る不思議な女に出会う。彼女はローマの時代よりも古くからこの地を見つめてきた、星から星へわたり歩く種であるという。
街を造り人の営みを見つめていたいというレーズの願いと、どんな種類の人間でも暮らすことのできる自由都市を造りたいというルドガーの夢が合致したとき、辺境の貧しい土地は、地の利を生かした自由都市レーズスフェントへの変貌を遂げようとするが・・・


小川一水さん三冊目。今度は14世紀ヨーロッパを舞台にした街造りのお話です。
レーズスフェントの発展を妬む父親やルドガーの君主である伯爵による妨害、海賊たちの来襲、戦争による出兵、そして最後に、レーズを同じ異種生命たちであるラルキーが寄生したデンマーク国王の侵略・・・など、街を発展させていくにつれ様々な問題に直面します。
時にレーズの不可思議な力を借りるものの、お話の主軸は、ルドガーや街の人々がどうやってそれらの問題を切り抜けていくかです。
なかなか地に足のついた物語に仕上がっていて、地道に淡々と、けれど確実に進展していく物語を見守っているのが楽しかった。
「興亡記」とあるので、レーズスフェントが滅ぶところまで描かれるのかと思ってドキドキしていたのですが、そうはならなかったのが嬉しいような残念なような・・・。
タグ:小川一水
posted by 高 at 10:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 邦人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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