2004年11月16日

妹尾ゆふ子 『邪眼の王子』

<夢語りの詩>シリーズ第2話
そうして、王子ヴァタールは、王族・うたびと・戦士という三人の後見を得た。
その日から、彼は未来を想うようになった。王座へとつづく道を。
それがパッラーダがかつて予言したように血塗られた道であっても、バールがいうように額の星によって定められたものであっても、かまわなかった。
彼は、ただひたすらにそれを夢みた。
これより後、邪眼の王子の名は、ただ不確かな風評のみではなく、真実呪われるべき名として世に知られることになる。


既に滅びた北方王国から嫁した姫と、その王国を滅ぼした南方王国の覇王・アームラターとの間に生まれた王子・ヴァタール。彼の瞳は、左右色違いの邪眼だった。
そのため人々から忌み嫌われ、第6王子という立場上、王族の中でも顧みられることはなかったヴァタール。しかし彼の乳兄弟である呪師・バールは、ヴァタールは王位につく運命にあると主張する。


第1話と同じように、詩人が語って聞かせるという設定ですが、第1話の『竜の哭く谷』よりもずっとこなれた感じになってきています。
これは王子・ヴァタールの幼少期の物語であると同時に、それを詩人から聞いている巫女が拾った赤子の物語の序章でもあるようです。<覇者の砦>という大長編のプロローグ。ヴァタールはその<覇者の砦>の主人公の敵役だそうです。
生まれてこなければよかったと語る王子が、自ら王位のために戦うことを決意するところでこのお話は終わっていますが、このあと彼がどんな過酷な道を歩んでいくのか、想像を掻き立てられました。
続きが読みたい。書いてくれないかなぁ...。
ちなみに、このお話のずーっと未来のお話が『翼の帰る処』です。

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タグ:妹尾ゆふ子
posted by 高 at 16:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 邦人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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